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大耳小耳

ニッケイ新聞 2011年6月28日付け

 白寿者表彰で、見られた微笑ましい1シーン。1人ひとりに表彰状や記念品が送られる際、個人の記念撮影が行われた。車椅子に乗った一人の男性受賞者が、付き添いの親族が腕を押さえるのも気に留めず、顔が隠れるほどを誇らしげに掲げようと張り切った。99歳、移民の歴史を生き抜いた気力は健在なり。
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 「アレだけには参りましたよ」と、石井ジョージ・クリチーバ文協会長が冷や汗をかくのは、第21回移民祭りの専用紙幣購入所に目立った長蛇の列。同祭の売買には専用紙幣を利用するのだが、同紙幣購入のカード払いにできた長い列の理由を聞けば、「4台注文したカード端末機がたった1台しか届かなかった」とか。端末機を使えば銀行口座間で直接取引されるので来場者だけでなく、主催者側にも現金を持ち運ばなくて良いと安全性が考慮されていたところ。段取り通りに進まない歯がゆさに「やっぱり、ここはブラジルだね」と石井会長も苦笑。
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 5日に開催された北海道祭り。当初は5月22日の開催予定だったが、日本経由で仕入れたノルウェー産ニシンがブラジルの衛生局で足止めされ29日に延期。さらに6月5日にと2度延期された。しかし、待つ間に期待が高まったのか午後2時半頃には焼きイカ400杯、北海ちらし300食が売り切れる大盛況ぶり。耳子もペンを箸に持ち替え美味しく頂きました。

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