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汎アマゾニア日伯協会=「地方にできないことを」=協会の役目を再確認=生田会長が活動を報告

ニッケイ新聞 2011年6月30日付け

 汎アマゾニア日伯協会の生田勇治会長、堤剛太事務局長が今月上旬に来聖、役員交代のあいさつなどで日系関係団体を訪問するとともに、同協会の活動を説明した。
 東日本大震災の被災地への義捐金に関して、4月末に10万レアルを送金したことを報告。同月上旬にベレン市で空手道場を開く町田嘉三氏とその子息で世界的に有名な格闘家、LYOTO氏による慈善イベントの収益金2万レアルも含まれる。ほかに北伯宮城県人会が5千レを送金したことにも触れた。
 同協会では、治安に関して特別の対策を講じてきたが今月27日、州の保安局長、軍警司令官、民警本部長、消防隊司令官らを招いた「治安対策協議会」を開催した。治安関係のトップクラスと日系団体の関係者の会合は初だという。
 生田会長は、「地方文協の治安に対する不安の声は常にある。パラー州にある144市のうち17の市に協会傘下の文協がある。同協会役員には、トメアスー、カスタニャールなど日本人移住地の会長が名を連ねており地方の声を中央に届ける場にもなる」と話す。 続けて、「こうした場を作ることが連合会である協会の役目。地方にできないことをやっていきたい」と力を込める。
 同協会内にある神内講堂の整備についても言及。日系企業、商店からすでに8基(全体で10基)の節約型クーラーの寄贈を受け、交換作業が済んでいる。
 工事費に10万レアルかかるが、3割の光熱費の節約を見込む。
 堤事務局長は、「それにより賃貸料を下げることができ、講堂の利用数が増えるのでは」と期待を寄せる。
 今年、高拓生の入植80周年を迎えることから、10月にベレン(21日)、パリンチンス(23日)、マナウス(25日)で式典が予定されている。
 高拓生の父、上塚司氏の孫芳郎氏の訪問ほか、福岡の音楽家「ハル」の公演、写真展の開催も各会場で準備されている。同協会も実施団体であるパラー、マナウス両高拓会を支援していく考えも強調した。

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