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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2011年7月19日付け

 6月30日の北京〜上海高速鉄道の開通式は、温家宝首相が出席し大変な賑わいだったの記憶は新しい。新幹線の車輌も流線型であり、北京から上海までの1300キロを時速300キロで突進し5時間足らずで到着するという見事なばかりの計画だった。この構想には世界が驚き、中国もやっと一流国家になったと拍手したものである▼ところが—どうも後がいけない。走行が始まったばかりなのに、もう3回も故障が起こり客筋からは轟々たる批判の声が噴出しているそうだ。中国の鉄道関係者は「わが国の独自の技術」と誇り、新幹線では先輩の日本にも「新技術を提供したい」とまでぶち上げていたのに、こんな醜態続きでは—「いや、お断り申し上げます」と応えるしかあるまい▼尤も、こんな事故続きを予測して鉄道技術者らには「絶対に乗らない」と語り、友人らにも「危ないから乗るな」とまで話す人の報道もあるし、設計や突貫工事に無理があったらしい。勿論—幹部たちの汚職も凄い。とても日本の常識では考えられないほどの巨額な金額であり、さすがは「大国だなぁ」と仰天する▼最高責任者である劉志軍・鉄道部長は、99億2600万円を横領し免職になっている。そして—技術部門トップの張曙光・総工程師は、28億ドル(2250億円)を海外に預金していたとして解職だし、あの温首相の側近秘書二人も鉄道建設で不正なカネを懐にしたとかで除籍だそうな。と、いうわけで中国のインターネットには「恥じさらし」非難の声がいっぱい。中国の高速鉄道に乗るときには「危ない」「危ない」と覚悟の程を—である。(遯)

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