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援協Dr南の=病は気から!?=第4回

ニッケイ新聞 2011年9月29日付け

 今度は今までお話したことについて、二十世紀の中頃、どれほど科学的に調べていたか紹介しましょう。
 近代医学者エルンスト・フォン・ベルグマン(Ernst Von Bergman)は、有機体作用と精神医学との関係を研究しました。
 その研究によると、恐怖、怒りなどの興奮状態は自律神経と交感神経(Simpatico e Parasimpatico)を通じて直接に働きかけ、皮膚の血液の量が減るので青ざめたり、筋肉、脳冠動脈を拡張し、またアドレナリン(Adrenalina)の作用で代謝(Metabolismo)が増大するので心臓が頻拍(心拍数の増加、Taquicardia)します。
 緊急時においてどう対処するか、戦うか、防衛それとも逃走するか、生理的な準備ということです。このような反応は人間も含めてあらゆる動物におきます。
 このような脅迫状態が慢性、習慣になると(ストレスなど)防衛方法のメカニズムも変化し、あらゆる臓器(Orgao)組織(Tecidos)に永久的(慢性的)な障害を生み出すという結果になりうるということです。そして、時が過ぎることによって、下肢不全、全冠状脳動脈の閉塞のような決定的な症状が生じることがあると報告されています。

【第二部・神経体液の伝達機能装置(Fluxograma neurohumoral)】

 脳には視床下部(Hipotalamo)と呼ばれる部分があり、脳下垂体(Hipolise)と名づけられたもう一つの腺器(ホルモンを作る細胞のかたまり)と直接に連絡が取られています。
 この腺器は脳の台座に位置しており、身体全体をコントロールするホルモンを生産します。視床下部(Hipotalamo)はアンテナのような役割であり、感情、感動を探索し監視しています。
 含まれている一つのホルモンACTH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)は、ずっと以前から知られていて、いろいろな病気の治療手段となっています。
 そのホルモンは視床下部(Hipotalamo)の刺激に応答して脳下垂体(Hipolise)から分泌された神経液素(Neurohumoral)副腎刺激ホルモンがあります。
 副腎皮質(Supra-renal)がコルチコトローフィーナ(Corticotrofina)(ACTH)の変調によって分泌されたコルチコステロイド(Corticosteroide ou Cortisona)は人間の病気については大将のような存在なのです。
 それは、この化学物質の分泌増大によって組織の炎症状態とか遺伝のメカニズム(DNH)DNAにまで影響を与えることが最近明らかにされています。
 よって、感情や精神的に健康なほど、私たちの有機体も心身ともに健康だということです。「機嫌が良いことは病気が遠退く」と千年も昔の諺も科学の根拠があるのです。(つづく)

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