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アジア学生文化協会=同窓生に募金を呼びかけ=日語学校の資金捻出を

ニッケイ新聞 2011年10月20日付け

 ブラジル人留学生が多く宿泊した東京・駒込にあるアジア文化会館(ABK)の敷地内に、日本語学校の新校舎を設立するにあたり、運営団体であるアジア学生文化協会(小木曽友理事長)が、元留学生や宿泊者を対象にした募金活動を2012年3月末まで行なっている。
 同協会は、「日本とアジアの学生が共同生活を通じて交流を図り、世界平和に貢献すること」を目的に57年に設立。アジア圏のみならず、60年代70年代にブラジルなど多くの中南米の学生を受け入れてきた。
 広島にもアジア文化会館支部があり、学生の宿泊施設として長く利用されていた。
 83年に東京本部内に日本語学校を開校、すでに卒業生は5千人を超える。老朽化した会館建物に隣接する元研修協会ビルを取り壊し、今回の建設計画が進んでいる。
 竣工は2012年末予定(予算5億円)、今回の募金は建築後の運営資金(5千万円)の捻出が目的。すでにアジア各国のOBからは、1千万円が寄せられている。
 一口1万円(日本国外からは一口未満も可。その場合は1千円以上)で、日本国外からはクレジットカードでの振り込みができる。詳しくはABKのHPを参照(http://www.abk.or.jp/index.html)。寄付者の名前は新校舎の壁に刻印される。
 60年代に宿泊した山内淳さん(80、二世)は、「午後10時の門限を破って留学生仲間と飲みに行くのが楽しかった」と話し、橘愛子さん(63、広島)も「学校から帰ったらまた新しい楽しい一日が始まるような雰囲気だった」と思い出を振り返る。
 「ブラジルでは活動自体が知られておらず、まだ数人しか募金していない」と二人は広く協力を呼びかけている。
 募金に関する問い合わせは山内(11・3208・4792)、橘(同8158・6313)。

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