ホーム | 日系社会ニュース | 早大教授ら調査団来伯=漫画家弘兼氏に同行=高まる伯国への関心

早大教授ら調査団来伯=漫画家弘兼氏に同行=高まる伯国への関心

ニッケイ新聞 2011年11月2日付け

 早稲田大学大学院商学研究家の東出浩教教授(49、神奈川)や東京の雑誌編集者など訪問団7人が、人気連載漫画『島耕作』シリーズの作者、弘兼憲史さん(64、山口)の取材旅行に同行し、それぞれの取材や研究用資料の収集などを行った。伯国経済の成長ぶりに世界が注目する中、日本でも関心が高まっているようだ。

 10月15日、弘兼さんの卒業校、早稲田出身の大手日系企業家らが訪問団を招いて昼食会を開き、伯国経済や企業経営について意見交流を行った。東出教授は「移民の成功の秘訣を調べ、日本企業の今後の海外進出モデルとして生かしたい。また伯国内の日系企業がどのような経営を実践しているかも調査する」と訪問の趣旨を語る。
 伯国を選んだもう一つの理由は、当地にヒューマニティ(人間性)を基にした企業経営があると睨んだこと。上司と部下の区切りが明確な日本と対照的に、社員が対等でありながら、仕事の効率や質を損なわない経営モデルを探り、世界の動向を押さえたベンチャービジネスの推進を目指す。
 参加者らは「日本企業も若者も世界進出に消極的」と口々に語り、「ブラジルは資源豊富、人口も多く成長が期待できる」「現地人が日本人に敬意を抱いていることも有利に働く」「ブラジルですでに力をつけた日系企業と提携し海外進出を」など、日系企業の進出を望む声が多く聞かれた。
 東出教授は「先の読めない中でどう業績をあげるかを世界は考えているが、日本の認識は浅い。若い内に世界に出て力をつけるべき」と力説した。
 訪問団には「1年間世界を回り、ビジネスチャンスを探っている」という同大学5回生の成瀬勇輝さん(22、東京)も参加し、「世界の起業家のモデルを日本の学生に発信したい」との志を見せていた。
 東京に本社を置き、一段上の豊かな人生をサポートする情報雑誌『PAVONE』を発行するK・Pクリエイションズ社の小柳暎子代表取締役(41、宮崎)は、「ブラジルに注目している読者は多い。富裕層向けに特集を組むつもり」と話した。
 参加した企業家らは漫画や雑誌に掲載されることで、「ブラジルに興味を持つ企業も出てくるだろう」と期待を寄せている。

image_print

こちらの記事もどうぞ