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全国花祭り広瀬委員長被害=3人組が番犬毒殺し侵入=金品や護身用銃器類強奪

ニッケイ新聞 2011年11月26日付け

 【らぷらた報知10日付け】去る4日のクラリン紙によると、3日未明、エスコバール(編註=首都ブエノスアイレスから北へ約50キロ、日系人の花卉生産で有名)の全国花祭り委員長の広瀬哲也さん(73歳)が、自宅で3人組の覆面強盗に押入られ、金品が強奪される事件があった。
 3人組が侵入したのは同日4時30分。哲哉さんと妻、別の部屋に訪問中の友人のスペイン人女性が就寝しているところに闖入、大声上げて銃尾で脅迫が始まり、一時間ほど続いた。
 広瀬さんはそこに、エレーチョ(シダ類)やゼラニウムを栽培する大きな温室を有している。
 別棟には90歳になる母親が住んでいるが、何も被害は受けなかった。3人組は侵入するのに3頭の犬を毒殺していた。獰猛なロットワイラー2頭、愛玩用のコッカー種1頭で、もっと遠くに居たシェパード犬は、砕いたガラスと青色の液体を混入した肉を口にせず、助かった。
 広瀬さんの長男アグスティンさんによると、広瀬さんの口中に銃口を突込み、3箇所の傷口が出来るほど銃尾で叩き、さらに、3人をコンピュータのケーブルや靴紐、テーブル掛けの切れ端で縛り上げた。二人の女性には大声上げて、殺すことはないから叫んだり、泣かないよう黙らせた。スペイン人女性が恐怖から叫んだときは、頭まで踏みつけた。
 哲哉さんに一番手荒かったが、金の在りかをしっこく追求、現金2500ドル、7万ペソ、1500エウロ、3台のカメラのほか、護身用の銃類2丁、友人からの形見として保持していた銃器類が持ち去られた。
 結局、友人のスペイン人女性がナイフで縛りぐちを切り離し、皆自由な身となり病院に駆けつけたが、幸い哲哉さんの傷口は浅かった。
 警察の科学捜査班とエスコバール第一警察署が介入し、痕跡を追及している。
 まず、番犬を毒殺して強引に押し入る点など、これまで強盗に入られた何人かの日系人のケースに似ており、プロの一味だと見られている。

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