ホーム | 日系社会ニュース | ピニャ—ル=来年8月に入植50周年=記念事業で体育館開所へ

ピニャ—ル=来年8月に入植50周年=記念事業で体育館開所へ

ニッケイ新聞 2011年12月21日付け

 「こじんまりしたコロニアですが団結して頑張ります」。聖南西のサンミゲル・アルカンジョ市に位置するコロニア・ピニャール文化体育協会の西川修治会長は、そう胸を張る。来年8月5日に入植50周年を祝うべく、記念事業として会館横に体育館を建設するなど準備を進めている。
 1060平米ある体育館の総工費は60万レアル。福井県からの支援を含め、3年前から同地に住む資産家の天野鉄人さんからまとまった援助もあったという。
 1962年12月に第1陣が初入植した。1ロッテが5アルケールほどで、大半がブドウや柿などの果物、野菜を作っているという。当初から50家族という数はほとんど変っておらず、うち福井県出身者が17〜18家族おり、〃福井村〃との名称も持つ。
 今も南伯農協が残っている数少ない場所でもある。元会長の山下治さんは「南伯には37単協あり、組合法改正の時に各地で独立させたので、本部が解散した時も生き残れた。ピニャールも解散当初は借金もあったが、今は全てを買い取った」と振返った。
 20周年では会館が完成し、同じ頃に天野さんが青年図書館(日本語書籍約7万冊)と宿泊施設(風呂、カラオケ設備あり)も作った。移民百周年では移住地入口に天野さんの支援で鳥居と記念碑も建立した。昨年に天野さんの土地の中にパークゴルフ場、マレットゴルフ場、今年10月には剣道などに向いた総板張りの武道場「輝号記念館」も完成させた。ただし、同移住地に剣道部はなく、これらの施設はサンパウロ市などの愛好者に使って欲しいという。
 西川会長は「ぜひ来年8月の式典には、所縁のあるみなさんに出席して頂きたい」と呼びかけた。

image_print