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聖南西総会=天野氏の基金案、反応薄く=「話し合い必要」と見送り=山村会長、4年目に突入

ニッケイ新聞 2012年1月25日付け

 「ブラジルを明日ある国に」——? 聖南西文化体育連盟(UCES、山村敏明会長)の定期総会が21日午前、ピラール・ド・スール文協会館で行われ、奇抜な発言で知られるコロニア・ピニャ—ル在住の資産家・天野鉄人氏が昨年の忘年会で提案した基金創設案が議題に上がった。「総会のために訪日を延期した」と案の具体例を示す天野氏だが、出席者の反応は薄く「決断するには早い。各文協それぞれの事情があり、会費の支払いすら困難な団体もある。よく考えなければ」との慎重な意見が多く、5月の会議に持ち越された。

 日ポ両語で「聖南西各会長様」と題した説明用の紙を人数分持参した天野氏は「基金は2年以上の定期預金で運用」「向こう10年間、預金利息の70%を基金に加える」の2点を条件に挙げ、(連盟の自助努力で)年会費の3倍の金額が3年継続して集められた場合、「最低でも60万レ、最大120万レの寄付を約束する」と説明。
 基金創設することを前提にした「参考例」によれば、個人や企業などからの協力を含む連合会の基金総額が12万レに達した場合、天野氏が17万レを寄付、13、14年度も同様の場合はそれぞれ15万レ、30万レを寄付、3年後の基金総額は100万レ近い金額になるという計算だ。
 「私を信用してもらわなければ実現しませんが」と前置きした天野氏は「資金がない団体には何の影響力もない。農業でいくら貢献しても、政治が良くならなければこの国は一等国にならない。ブラジルを明日ある国にするために、日系人が一つになり、政治に関心をもって良い議員を選ぶべき。聖南西が政治的に発言力をもつと企業からも関心を集められる」などと持論を展開した。
 レジストロの金子国栄文協会長は「こういう機会はそうない。私は会員によく説明する」と賛同の意向を示した。
 上村優博監事は「今聖南西が団結しているのは資金不足だからという理由も大きいと思う」とした上で「次世代を育てる教育だけに使うのも一案だが、天野さんが居ないところで再度話し合いをすべきでは」と提案した。
 総会には51人が出席し、安達弘同文協会長の開会挨拶に続き、連盟の南満第一副会長が議長を務めた。挨拶にたった山村会長は、昨年はパウリストン大会をソロカーバで初めて開催したことなどを挙げ、「昨年も活発に事業が行われた」と喜び、長年放置されていた定款未登録問題の進展については「9割が終わった。あともう少しで解決する」と報告した。
 所属団体でつくるゲートボール、陸上、和太鼓、シルバーバレー、教育、マレットゴルフ、将棋、広報などの各部の代表が事業報告を行い、連盟全体の11年度の会計報告では全体収入として5万8348レ、支出金3万7040レを引いた2万1307レが繰越金して承認された。
 また12年度の事業計画も発表。承認され、予算案では3万3473レの収支が発表された。
 最後に行われた役員改選では山村敏明氏(レジストロ)を会長、南満(ピラール・ド・スール)、荒木進(オザスコ)、高野信喜(イビウーナ)の3氏を副会長とするシャッパが全会一致で承認された。
 支持に謝意を示した山村会長は「3年間会長を務めたが、自分自身まだ満足していない。問題は山積しているが皆さんと一緒にまた1年やっていきたい」と挨拶、協力を求めた。
 12年度役員は次の通り(敬称略)。
 【会長】山村敏明【副会長】第1=南満、第2=荒木進、第3=高野信喜【正監事】上村優博(カウカイア・ド・アルト)、石原哲朗(ピエダーデ)、飯田エジソン(ヴァルゼン・グランデ・パウリスタ)【補充監事】平川清志(マイリンケ)、山下治(コロニア・ピニャ—ル)、内間安一郎(ジュキア)【評議員】フルカワ・セルジオ(ヴァルゼン・グランデ・パウリスタ)、安田パウロ(ソロカーバ)、ヒロスエ・タケシ(ピエダーデ)【広報理事】金子国栄(レジストロ)、小川彰夫(タピライ)。

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