ホーム | 日系社会ニュース | クリチーバ=渡辺美濃加茂市長が来伯=「地方自治体の交流を」

クリチーバ=渡辺美濃加茂市長が来伯=「地方自治体の交流を」

ニッケイ新聞 2012年2月9日付け

 多文化共生を目指したより良い市政を行いたい—。岐阜県美濃加茂市の渡辺直由市長(なおよし、66、美濃加茂市)、市民協働部地域振興課国際交流員の大里誠治さん(おおさと、45、二世)、中日新聞美濃加茂通信局長の安藤恭子さんが来伯し、4日夜クリチーバ市内のレストランで歓迎会が開かれた。
 山口登在クリチーバ総領事、山脇ジョルジ市議など日系団体代表者ら15人が参加し、懇談の機会がもたれた。
 美濃加茂市は全国の都市の中でも、最も外国人登録者数の割合が多い都市。2008年秋のリーマン・ショック以前には外国人が総人口の10・76%と1割を超え、その大半はブラジル人となっている。
 今年には同市のNPO法人「ブラジル友の会」が行政と協力し自助的にブラジル人支援を進めたと評価され、国際交流基金「地球市民賞」を受賞するなど、ブラジル人コミュニティの活動が活発な地域でもある。
 こういった背景から、「多文化共生を目指し、より良い市政を行いたい」と考える渡辺市長の「現地に足を運び、自分の目で新たな可能性を探りたい」という思いから今回の来伯が実現。
 渡辺市長は「国同士だけでなく、地方自治体、市民同士の交流を高めていくことが重要」と話し、「そういった新たな交流が在日ブラジル人の大きな心の支えになるはず」と確信していた。
 大里さんは「こういった地域での取り組みは一外国人としても大変嬉しい」と話していた。
 市長ら一行は、岐阜県人会創立70周年記念式典に合わせ、08年に初来伯。今回の滞在ではパラナ州コロラド市などを訪問する。(長村裕佳子通信員)

image_print