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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2012年2月21日付け

 天皇陛下が東大病院で心臓の手術を受けられた。先頃の診察で左冠動脈の2箇所に狭窄が見つかり冠動脈バイパス手術と決まったものだが、入院のご様子はサンパウロのTVでも放映された。陛下の手術は平成15年の前立腺がん摘出以来だが、手術を担当する順天堂医大の天野篤教授は「バイパス手術のスペシャリスト」と評される名手であり、医師団には東大教授などの秀でたスタッフもいて一流と云っていい▼ブラジルでも心臓病はとても多く、知友の方々が6人ばかり手術をしているが、恐らく、肉食が多いためではなかろうか。ところが、最近は日本でも、このような患者が急に増えている。毎年、狭心症になり1万5千人超がバイパス手術を受け、99%が成功しているから安全の確率は極めて高い▼これはブラジルでも同じ傾向だけれども、日本でも手術をする患者の半数は70歳以上であり、高齢者に起き易い病気らしい。だが—知友のお爺さんとお婆ちゃんは、手術をして2ヵ月もすると青春を謳歌するのはちょっと無理にしても、すこぶる付きの元気さを取り戻し「老いの春」を迎え、万朶の花を咲かせる。陛下も去年の暮に87歳の誕生日を迎えられた▼それでも陛下は、あの大震災が起こるとTV放映を通じ、国民に苦楽を共に—と呼びかけ、皇后さまと現地に飛び、被災者らに語りかけ激励されたのが、どんなに人々を元気づけられたことか。今はご回復を祈るばかりながら、ぜひ参加したいと話されていた3・11追悼式にはどうかご臨席をとお願いしたい。(遯)

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