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キッコーマン=日本の食文化視察旅行=「うまみ」の普及目指し

ニッケイ新聞 2012年3月17日付け

 キッコーマン株式会社・ブラジル駐在員事務所(森和哉代表)は11日から6日間、ブラジルにおける更なる和食文化の普及を目指し、『日本の食文化事情視察旅行』を実施している。
 旅行に参加するのはレストラン「木下」の村上強史店主、スペイン料理「クロ・デ・タパス」など複数店で店主を務めるマルセロ・フェルナンデスさん、ステーキハウス「インサイド」を経営するマルセロ・アエビさん、世界の食材販売業者、エディソン・マルトゥッチさん、道クルツラルの高橋ジョー代表。
 千葉県野田市にある同社工場や長野県小諸市のマンズワイン・ワイナリー、スーパーやコンビニ見学、有名レストラン探訪を通して日本の食材生産・配給・消費の実態やサービスの視察などを行なう。
 日本食レストランはサンパウロ市だけでも約6百店あるが、森代表は「味が単調でバリエーションに欠け、日本食本来の味から遠ざかっている店が多い」と語る。
 その背景として、甘味、塩味、苦味、酸味、旨みの5種の味覚のうち、当地で旨みが育っていないことを挙げた。
 一方、欧米では概念が普及し、「うまみ」という言葉が定着している。
 しかし、近年日本から帰伯した人達から日本本来の味を求める動きも出てきており、高橋代表も「彼らは食を含めた文化全体に、奥深い濃厚な体験を求めている」と実感。食を通して日本文化の奥深さを伝えたいとしている。
 帰国後、一行はオピニオンリーダーとして視察内容を普及する。

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