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54年、サンパウロ市の国際バイクレースに出場=当時の資料を保管=元本田技研の大村さん

ニッケイ新聞 2008年2月9日付け

 【静岡新聞】昭和二十九(一九五四)年にブラジル・サンパウロで開かれた国際バイクレースに出場した大村美樹雄さん(75)=浜松市中区幸=は、現地で日系ブラジル人と撮った写真などの資料を大切に保管している。日本からのブラジル移民百年に当たる今年、「当時の彼らの暮らしや街の様子を知る資料として役に立ててもらえたら」と期待している。
 本田技研工業の社員だった大村さんは、二十一歳の時に日本人初参加となる国際レースへの切符を手にした。サンパウロ市制四百年を記念したレースに出るため約一カ月間現地に滞在し、練習の合間には日系ブラジル人が経営する会社やホテル、彼らの自宅などを訪れた。
 古い箱を開くと、滞在中に写した写真や日系ブラジル人の名刺、当時のパスポートなどが次々と出てくる。「旅行に多大な時間と金が掛かり、まだ日本からの旅行者が少なかった時代。このころの資料は少ないのでは」と話している。

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