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ブラジル錦鯉品評会=〃泳ぐ宝石〃にうっとり=田邉さんの大正三色が優勝

ニッケイ新聞 2012年5月10日付け

 ブラジル錦鯉愛好会(尾西ロニー会長)が5、6の両日、アグア・ブランカ公園内州農業試験場で『第31回ブラジル錦鯉品評会』を開催し、両日で約1万人が優雅に水面を彩る〃泳ぐ宝石〃に見入った。聖市での開催は8年ぶり。
 19人の愛好家らが持ち寄った自慢の錦鯉240匹が展示され、審査は前日、全日本愛鱗会の林豊広公認審査員を招いて行なわれた。大きくは稚魚・幼魚・若鯉・成魚の4部門、更に5センチ刻みに細かい体位区分があり、模様・色・体型などの観点から美しさが競われた。
 5日のオープニングには、在聖総領事館の成田強領事部長、文協の山下譲二副会長、ブラジル日本商工会議所の近藤正樹会頭らが出席し、授賞式も併せて行なわれた。
 見事総合優勝を勝ち取ったのは、田邉治喜さん(64、福岡)=スザノ=の大正三色。林公認審査員は「64センチオーバーで、乱れのない威風堂々たる錦鯉。南アメリカ一の名に相応しい風格がある」と講評し、田邉さんはやや緊張した面持ちで、優勝カップや表彰状などを受け取った。
 錦鯉の飼育歴は40年近い。同会設立当初から会員で、10年以上前に同品評会で総合優勝したこともある。
 受賞した大正三色は、「15年程前、愛好会の創始者・尾上久一さんの誕生日祝いにと、お孫さんに上げたもの。尾上さんは6年前に亡くなり、事情があって池を処分することになったので、形見として頂いた」という思い出の錦鯉だ。
 受賞鯉の中には一風変わった種もあり、特別賞を獲得したフランシスコ・パルミジアノさんの「変わり者」は銀色のドイツ種。林公認審査員によれば「本来銀の鯉は銀鱗という和鯉のみ。普通はやらない掛け合わせで生まれた鯉で珍しい」。
 また「皆さんとても熱心で思いやりがあり、毎日たらいの水を替えていた。いい鯉を育てようとする研鑽ぶりは日本と変わらない」と愛好家らの熱意にも感激した様子。
 展示場のテープカットと共に、観客らは南米選りすぐりの錦鯉を鑑賞、田邉さんらが持ち寄った稚魚の販売や食べ物販売で会場は賑わった。尾西会長も「段々出品者が持ち寄る鯉が増えている。今年は特に大きい鯉が揃った」と品評会の充実を喜んでいた。

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