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ニッケイ新聞 2012年6月1日付け

 沖縄県庁の敷地内にある「復帰記念」石碑の建立費は、本紙提携紙『沖縄タイムス』に「150ドル」とあった。写真を見る限り立派。「安すぎるのでは…?」と取材記者に問い合わせると、石は国頭郡東村から取り寄せられ、在伯沖縄協会の屋比久孟清会長(当時)が寄贈を受けたものだった。石代がかからなかったため破格で抑えられ、150ドルは寄付を募って集められたのだという。祖国の復帰を喜んだ移住者の思いが詰まった石碑。かかった経費は安くても、その価値はあまりに高い。
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 本土復帰40周年式典に出席した沖縄県人会の与那嶺真次会長。訪日前、フランス・パリに立ち寄り県出身者と交流。約20人の沖縄出身の移住者がおり、三線の公演をしたりしているとか。また、ドイツやスペインでも同様の活動が行われていることから「ヨーロッパのウチナーンチュとも繋がりを作りたい」と、訪問時には観光だけでなく県出身者との交流に努めているそうだ。
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 あと100日に迫ったロンドン五輪の卓球ブラジル代表選手団に中国人が入ったことで、日系選手が怒っていると伯字紙が報道した。話題のギ・リン選手は中国生まれだが11歳で来伯、帰化している。抗議しているのは、卓球用品「バタフライ」代理人で有名な山田マルコスさんの娘ジェシカ選手。リン選手のために、ランキングが上の自分が入らなかったのはオカシイと申し立てている。卓球連盟は「リンはランキング上ではジェシカの下だが、この3年間でわずか1敗、文句なしの好成績。でもジェシカは大会を通して代表入りするチャンスがあったのにモノにしなかった」と剣もホロロ。勝負の世界は厳しい?!

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