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奈良女子大 内田忠賢教授=YOSAKOI研究に来伯=「日本は下火、海外で流行」

ニッケイ新聞 2012年8月8日付け

 奈良女子大学人間文化研究科の内田忠賢教授(53、三重県)が、YOSAKOIソーラン研究のため、先月29日にサンパウロ市であった『第10回YOSAKOIソーラン大会』にあわせて来伯した。
 高知大学助教授時代、町中の商店街を賑わす同県のよさこい祭りを見て関心を持った。研究テーマが「地域文化」だったことから、チーム「お宿連」に加わり研究を始めた。そして「地元の親しい人同士でチームを作っていると思ったら、メンバーは毎年コロコロ変わる。お互い名前も知らないケースが多かったのが大発見」と語る。
 こうした互いに詮索や拘束をし合わない「透明性のあるネットワーク」が、90年代以降の若い世代に受け入れられるイベントの特徴だという。
 今では日系人の多い北米やハワイをはじめ、韓国、中国やベトナムなど海外にも広く波及している。毎年ベトナムに招待されるという内田教授は「日本ではもう下火。高知と札幌には残るだろうけど、ブラジルを含め、海外では逆に流行ると思う」と話した。
 詳しくは著書『よさこい学リーディングス』(開成出版、211頁、2千円)にまとめられている。

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