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■ひとマチ点描■ブラジル相撲も「全身全霊」

ニッケイ新聞 2012年10月20日付け

 「ハッ! ハッ!と本人になり切ったつもりで気合を入れ、一気に書きました」。ブラジル書道愛好会の名誉会長を務める若松如空さん(81、茨城)は、作品を広げながら満足そうな表情を浮かべる。普段は沈着冷静な若松さんだけに、「僕がそんな書き方をすることは滅多にないんですが」と頭を掻く。
 親交のあった相撲連盟の大瀧多喜夫理事に見せたところ、「最高の作品。道場に飾りたい」と歓迎され、創立50周年を迎えたブラジル相撲連盟に「全身全霊」の掛け軸が寄贈された。
 この文言は、先月の大相撲で横綱に昇進した日馬富士関が、伝達式の場で口上として述べた言葉だ。以前から彼を応援していた若松さんは、その文言を聞いて「これだ」と直感、先月にあった書道愛好会主催の書道展の模範演技で実際に書いた。
 世界大会に出場するブラジル代表にも〃全身全霊〃で臨んで望んでほしいところ。(酒)

写真=作品と並ぶ若松さん

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