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CIATE=佐倉専務理事が帰国=後任は浅野嘉之さん

ニッケイ新聞 2009年4月3日付け

 国外就労者情報援護センター(CIATE)の専務理事、佐倉輝彦さん(68、福岡県)が任期満了で帰国するにあたり、後任の浅野嘉之さん(よしゆき、56、静岡県)が三月二十三日に赴任し、引継ぎを行った。
 佐倉さんは〇七年に着任、七月の海外日系人大会と汎アメリカン日系大会の合同大会でデカセギ部会を主催し、十月には同センター創立十五周年シンポジウムに臨んだ。
 「昨年の前半は百周年で来客が多く、後半は金融危機によるデカセギ解雇が起き、マスコミ対応に追われた」と充実した日々を振り返った。
 デカセギ帰伯者から年金の脱退一時金などの相談を多く受けた。「相談などでみなさんのお役に立ててとても嬉しい」。
 帰国後は、千葉市の自宅に戻り、ここで磨いたポ語会話を役立て、外国人のためのボランティアを続けるという。三十日に帰国した。
 一方、新任の浅野さんは静岡県清水市のマグロ解体会社を〇三年に退職し、いったん渡伯。妻が非日系ブラジル人だった縁もあり、〇四年まで当地で起業に挑戦したが、同年後半に帰国した。
 多文化共生に興味があり、静岡で国際交流ボランティアをし、「派遣切りなどで子供が多感な時期に学校に通えず、社会性が身につかないなどの問題が起きている」などの現場をみてきた。
 それら経験を踏まえ、「訪日前の日本語集中講座を充実させたい」などと今後の抱負を語った。

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