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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2012年11月13日付け

 「冗談じゃない。日本のために何かしたいと思った」。一時帰伯中で、人生の半分以上を日本で過ごしたデカセギの二世男性は、「福島原発事故で帰りたいと思わなかったか」という質問に対し、冒頭のような回答を強い調子で返した。
 「福島で電気工事をしてもいいと思ったくらいだ」と付け加えたのを聞き、彼にとって故郷はどこなのだろうと思った。おそらく、もうブラジルではないだろう。
 アンジェロ・イシ教授は先日、3・11以降はデカセギ社会で定住化傾向が高まり、彼らは自身を日本社会の一部として認識する動きが強まっていると説明していた。
 通算2年余りしか当地に住んでいない記者は、自分をブラジル社会の一員だとは思わないし、長く住めばそう思うだろうという確信もない。日本社会の何が在日デカセギをしてそう思わせるのかを知りたいと思った。(詩)

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