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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2012年11月28日付け

 県連故郷巡りでは心が洗われる思いをすることが多い。まったく素晴らしい企画だ。全伯の移住地を巡って、各地の日本移民の歴史に触れるような行事はちょっと他に見当たらない。ぜひこれからも続けて欲しい行事だ▼ただし、どんな好企画でも改善の余地は常にある。今回の故郷巡りでは一度も「法要」がなかったことが気になった。各地の植民地で地歩を築いて苦労された先人に、まず線香を供えて顕彰した上で、地元のみなさんと交流するのが本来の故郷巡りのはずだ。首都には様々な宗派が揃っており、立派なお寺も建っている。にも関わらず簡単な黙祷で済ませていたのは、いかにも残念だ▼ある参加者は「せっかく遠いところまでみんなで行くんだから、各地の墓地や慰霊碑で日系先駆者を供養したい。今回はまるで観光旅行みたいだったね」とチクリ。県連執行部の皆さん〃原点〃を忘れずに▼もう一つ気になるのは、食事時間にできる長蛇の列だ。いつも100人以上が一度にポルキロの列に並ぶから、最後の方の人が取るときには1時間近く遅れる。杖を付いた80半ばの高齢者まで立って待たされるのはいかがなものか▼バスの時間をずらせて到着させるとか、別のレストランにするとか、せめて食事を取る列が二列にできるレストランを選ぶとか、なにか対策が立てられないものか。せっかくの楽しい食事なのに、そのたびに小1時間立って待たされるのはもったいない▼それに、この企画の若者版があってもいいと常々考える。三世の若者らが先祖の歴史に興味を持つよう、祖父らが入植したノロエステ線などを巡るツアーが出来ないものか。(深)

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