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■ひとマチ点描■俳句やってボケ防止?!

ニッケイ新聞 2012年12月21日付け

 「俳句をやってるからボケないのよ!」。かずま忌会場でそう大笑するのは97歳の玉井邦子さん(静岡、サンパウロ市在住)=写真=だ。しっかりした受け答え、シャキシャキした振る舞い、きちんとした身だしなみに品が漂う。
 一見して「80代か」と思って年齢を尋ねたら、「ありがとうね」と笑った。俳句は50歳過ぎから始めたというからもう半世紀近い。『蜂鳥』には創刊時から参加している。
 「日本間は移民の郷愁濃こ」あじさい」の句で伊藤園の「おーいお茶新俳句大賞」(01年)で、なんと102万句の中から文部科学大臣賞に選ばれた実力者だ。『蜂鳥』の吟行先にあった日本庭園、日本間に咲いていた紫陽花に「ああ、懐かしい」と感じた気持ちを詠んだ作品だとか。ぜひ2年後には白寿者表彰の気持ちを詠んだ傑作も期待したい。(深)

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