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小説開始のことば=『移り住みし者たち』=麻野涼氏の未発表小説

ニッケイ新聞 2013年1月25日付け

 ニッケイ新聞で掲載するために東京在住のプロ作家、麻野涼さんが書き下ろした、日伯を舞台にした小説『移り住みし者たち』が25日から開始される。ブラジル移住経験者らしい当地の描写が光る作品で、日本でも未発表だ。
 麻野さんは埼玉県生まれのノンフィクション作家。早稲田大学文学部卒で75年に渡伯した。パウリスタ新聞編集部で記者を経験後、78年に帰国し、日本でフリージャーナリストとして活躍している。
 「高橋幸春」名でブラジル移民を描いた『蒼茫の大地』で講談社ノンフィクション賞を受賞したほか、著書は『カリブ海の楽園』『ブラジル移民史』など多数ある。2000年から麻野涼名で『天皇の船』『国籍不明』など意欲的に多数の小説も執筆している。
 麻野さんは掲載開始にあたり、次のようなコメントを寄せた。
 「日本を離れた人間の視点で、日本を逆照射して描いて見たいと思い、これを書きました。第一部には日本に失望しブラジルに移住した移民や、あるいは北朝鮮に夢を託した在日朝鮮人が登場します。ブラジルに希望を見出した日本人移民、それとは対照的に北朝鮮に絶望する在日朝鮮人。第二部はブラジル経済の悪化で日本に出稼ぎに戻った移民を描きたいと思っています。数十年ぶりの祖国日本はデカセキにとってはどのような国だったのでしょうか。それを書きたいと考えています。意見や感想、あるいは日本での体験をお聞かせ下さい」
 読者からの感想をもとに再度手に入れてから日本で出版する予定だと言う。ぜひ積極的に感想を寄せてほしい。(編集部)

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