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文協=評議員選に79人立候補=小川彰夫氏の動向はいかに=本人否定、周りは「出る」=会長選挙は4月27日

ニッケイ新聞 2013年2月22日

 文協会長選を4月末に控え、選挙管理委員会(大原毅委員長)は15日、評議員立候補受付を終了。21日の記者会見で、79候補であることを明らかにした(候補者名は後日掲載)。昨年、「続投はしない」としていた木多喜八郎現会長だが、日本の篤志家からの1億円の寄付の話(2月6日付詳報)が舞い込んだ今、その〃追い風〃に乗ると見られている。「出るつもりはない」としている小川彰夫氏の右腕、山村敏明氏は「電話で出馬すると聞いた」とあっけらかんと明かす。下本八郎氏も「応援してくれる人がおり(選挙権のある)評議員から推されたら考える」としており、状況は流動的だ。ともあれ、3月23日の総会で新たに選ばれる評議員(50人)の動向が注目される。

 来月23日の総会で、79人の立候補者のうち、選出された50正評議員、25補充評議員が発表される。つまり4人が落選するわけだ。
 4月27日の評議員会での理事会選挙の投票権があるのは、任期2年を残した現50評議員、新たに選ばれる50評議員、永年評議員7人を加えた107票—。
 「評議員選挙に小川氏の仲間が何人当選するかによる。シャッパ作成のために水面下では動いているんじゃないか」(山村氏)。今回の評議員立候補者のなかには自身も含め、聖南西、レジストロ文協、関係の強い地方文協も名を連ねており、すでにシンパを送り込んだと見られる。
 小川派を自認する宮原ジョルジ氏は「ある文協理事が出ると言ったら、木多さんがそれなら自分が出る、と。(木多派が割れると考えた)小川さんも『自分にもチャンスがある』といって出ることにしたらしい」と経緯を説明する。
 木多会長に取材すると、苦笑いを浮かべながら「一年くらい前から副会長の山下譲二さんにやってもらいたいと思っていたが、(寄付の話を受け)最後まで責任を持ってやらなければという思いはある」と答えるにとどまった。
 木多会長は総会後、日本での寄付金の贈呈セレモニーに出席し、理事会選挙前に帰国予定。コロニアに〃成果〃をアピールするタイミングとしては完璧だ。
 出馬を否定している小川氏も今月末から訪日する。すでにシンパを送り込んでいるならば、機内で鉛筆片手に票読みか。

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