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■訃報■元筑波大学教授 西沢利栄

ニッケイ新聞 2013年2月22日

 元筑波大学教授の西沢利栄さんが4日(日本時間)午前8時、虚血性心不全で亡くなった。享年84。1929年長野県生まれ、東京教育大学を卒業後、75年に立教大学教授、80年筑波大学教授を経て93年退官した。オハイオ大学でも教べんをとり、94年東京成徳大学教授を経て、2001年に退官した。
 ブラジル熱帯雨林および半乾燥地帯の研究の第一人者。フィールドワークを重視し、40年近くブラジルに通い続け、熱帯の半乾燥気候の有刺灌木林と湿潤気候の熱帯雨林を対象に木々の性質を丹念に調べ続け、持続的開発の可能性に関する研究を行った。
 その成果が国際的に評価され、1993年から99年までG7のブラジル熱帯雨林保護パイロットプログラム国際諮問委員会委員も務めた。87年リオ名誉市民章(Pedro Ernesto勲章)、95年リオブランコ勲章(ブラジル政府)、93年第2回21世紀地球賞(地球産業文化研究所賞)を受賞。著書も『The Fragile Tropical of Latin America』(国連大学)、『熱帯ブラジルフィールドノート地球環境を考える』(国際協力出版会)他多数。

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