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在日伯人数、20万人切る=リーマン後は毎年漸減=法務省が統計を発表

ニッケイ新聞 2013年4月2日

 日本の法務省が先月ホームページ上で発表した「2012年末の在留外国人数について(速報値)」によれば、昨年末時点におけるブラジル国籍者の在留者数は19万3571人で、前年比で7・5%(1万5694人)減少した。ここ10年間で最多を記録した、リーマンショック前年の07年末(31万3771人)と比べると12万人も減少したことになる。帰伯したデカセギは各地に拡散しているとみられるが、当地の日系社会、在日コミュニティにどう影響を与えるかが注目される。  在留外国人数の国籍別でみると、中国が65万3004人で全体の32%を占め、以下韓国・朝鮮、フィリピン、ブラジル、ベトナム、ペルーと続く。ここ10年間、例年ブラジル人数は3番目に多かったが、昨年末にフィリピン人数(20万3027人)を下回った。  リーマンショック以降のブラジル人在留者数の推移をみると、08年〜09年にかけて4万5千人弱、09〜10年には3万6千人弱、10〜11年には2万人弱ずつ減っている。中国、韓国・朝鮮、ペルーもそれぞれ前年から2〜4%減少したが、ブラジル人の減少率は著しい。  CIATE(国外就労者情報援護センター)の大嶽達哉専務理事は「雇用先が決まっていないと定住ビザが取得できなくなった。新規でブラジル人労働者を募集する企業もあまりない」と日本側デカセギ受入れの現状を説明し、しばらくこの傾向が続くと分析した。  ただし、大嶽氏によれば「経済危機以降は日本に帰化するブラジル人が増えた」という。その種の人たちはこの統計に含まれず、実態は若干異なる可能性もある。  一方、ベトナム、ネパール国籍者はそれぞれ前年に比べ17・9%、19・7%も増加した。最長3年間で日本の産業・職業上の技能等の修得、習熟をさせる「外国人技能実習制度」が一因とみられる。企業主からすれば伯人より安価で雇用でき、日本政府からすれば永住者にならない外国人として歓迎されているとの話もあり、伯人と入れ替わるように増加している。  送り出し国であるベトナム、タイ、ベトナム、ネパール国籍者は10年前と比べてそれぞれ1・3〜8倍に増えている。  また、日本とフィリピン、インドネシアとの間で締結された経済連携協定で、フィリピン人、インドネシア人看護師・介護福祉士候補者の受入れが、インドネシアは08年度、フィリピンは09年度から行われていることも一因とみられる。リーマンショック以前にも傾向があったこの種のアジア出身者の増加と、在日ブラジル人減少の流れはコインの裏表ともいえる現象であり、今後も続くと考えられる。

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