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ニッケイ法律相談=その33=回答者 古賀アデマール弁護士

ニッケイ新聞 2013年4月3日

 質問=スーパーで買い物をしていたとき、知らない人が私の近くで万引きをして、私もグルだと思われて警備係から取調べを受けました。服も脱がされ、警備係が女性だったからまだそれ以上の恥はかかずに済んだものの、とんだとばっちりを受けました。私は関係なかったのに、このまま泣き寝入りするしかないでしょうか。
 回答=
もしその場を目撃した証人など、あなたは関係がないのに不当な取調べを受けたということが証明できるものがあれば、精神的に損害を受けたために損害賠償を請求できます。
     ◎
 質問=道端にある木の枝が伸びてきて、私の家の窓から中に入り込んできました。邪魔だったので枝を切ったら、後日1万レアルの罰金を市から請求されました。これは支払う必要があるのでしょうか。
 回答=
切った枝がどれほどの太さだったかによって決まります。たとえば指ぐらいの太さだったら今から弁護の余地もありますが、それよりもっと太い、腕ほどの太さの枝だったなら、罰金を支払うほかありません。法律でそう決まっています。
 この場合、自分で剪定するのではなく市役所に依頼すべきだったと思います。とはいえ、依頼して来るまで一年くらいかかるのが普通ですが、とにかく自分で切るとそういうことになります。
 ただ、可能性はわずかですが、ダメもとでも一度住んでいる場所の区役所(subprefeitura)に行って理由を話し、罰金の免除を申請してみてはどうでしょうか。
     ◎
 質問=一年ほど前から、ある会社でファシネイラ(掃除婦)として毎日働いています。「結婚したり、子供ができたりしたらクビ」と、あくまで口約束として言われていました。ところが、同棲生活を始めてもうすぐ子供も生まれます。もし会社にばれたら、私はクビになるのでしょうか。
 回答=
あなたのその雇用形態は違法です。毎日出勤しているなら、正式に登録される必要があります。一年前からさかのぼって、INSSなども請求できます。しかも、結婚したり妊娠したからといってクビにすることはできません。それは不当解雇にあたります。


質問の送り先はEメール(ademarkoga@gmail.com)、FAX(11・3208・0733)、手紙(「ニッケイ法律相談」係、Rua Galvao Bueno, 470, 1o. andar, Liberdade, Sao Paulo, SP, CEP 01506-000)まで。質問は日本語でもポ語でも可、ただしメールの場合はポ語のみ。質問内容をできるだけ明確にしてお寄せください。

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