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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2013年4月4日

 舞台裏を明かすようだが、小欄のネタに詰まったとき、掲載日に何か起こったのかを調べることがある。本日4月4日には、連合艦隊司令長官の山本五十六(1884年)が、その翌年、小説家中里介山が生まれていることを知ったりする。ただホホウと思うだけで、検索自体に時間を費やすだけだ。浅学菲才の身では、コラム一本を書けるヒントにあたることも少ない▼ということで何かの記念日に制定されているのかに関心は移る。今日は「あんぱんの日」であるらしい。1875年に木村屋に立ち寄られた明治天皇に献上されたのが由来。さらに「どらやきの日」でもあるとか。桃と端午の節句に〃はさまれた〃日であるからだという。土用の丑の日のように人口に膾炙しているわけではないが、それぞれの業界が思案した経緯を想像すると楽しい▼節句にはさまれた、ということでいえば「おかまの日」であり「トランスジェンダーの日」でもあるようで、後者は性同一障害の団体が制定したとか。法令で決めたわけではなく、誤解を恐れずにいえば「言ったもん勝ち」の世界だろう。しかし、次の記念日はブラジル政府の官報(2012年5月10日公布)で発表された公式なものだ。「毎月5月の第2土曜日を、お釈迦様の誕生日に制定」—▼実際の誕生日は4月8日。仏連がリベルダーデ広場で実施する「花祭り」はもちろん8日から始まる。「独立わずか200年のカトリックの国が、2500年前に亡くなられたお釈迦様の誕生日を勝手に5月に…」という疑問には慈悲の甘茶をかけて、ブラジルならではの大らかさとともに、制定を喜びたい。(剛)

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