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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2013年4月23日

 帰伯を考えているデカセギは、今どういった問題に直面しているのだろうか。取材中、それを考えたが答えは簡単ではなかった。
 名古屋のコレジオ・ブラジル・ジャパンは現在、小学部、中学部は一時休校中で、通信教育部だけが活動している。同校の日本語指導員だった秋間恵美子さんによれば、他のブラジル人学校に転校した子の中には、同校に戻りたいという児童や保護者がいるという。
 それぞれの子供のもつ背景にあわせた丁寧な指導をしていた同校に慣れた子は、同じブラジル人学校でも大人数での指導になじめないようだ。
 学ぶ環境の不備が帰伯を困難にする理由の一つだとする。ではデカセギ子弟の教育環境の整備は誰の責任か。親、コミュニティ、ブラジル…。日本移民も子弟教育では苦労したが、その苦い教訓は子孫には活かされないのか。(詩)

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