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Tryfunds=創業8カ月で当地に事業所=進出企業支援、若い力で=丹野社長「可能性に満ちている」=ブラジル側のニーズ実感

ニッケイ新聞 2013年5月24日

 昨年9月に創業した日本のブラジル進出支援・市場調査会社『Tryfunds』(本社・東京)の丹野裕介代表取締役社長(25、埼玉)とビジネスプロデュース事業部の松井一樹さん(25、岩手)が9日から来伯、同社の支援により伯国で事業展開を目指す小林誠人さん(26、埼玉)とともに21日に来社し、「伯国のニーズに気づいていない日本企業は多い。ここは可能性に満ちたところ」との印象を語った。

 進出を目指す企業へのコンサルタント業務に加え、ブラジル国内に潜在するニーズを調査し、日本国内の企業に向けて事業の提案・紹介を行うベンチャー企業だ。
 丹野さんは、19歳でスポーツビジネス関連会社を起業。大学4年生だった2011年、当時同級生だった松井さんと、海外視察の一環として訪れたのがブラジルだった。「パウリスタ通りに象徴される経済規模の大きさに衝撃を受けた」ことで、ブラジル関連のビジネスを意識した。
 父裕氏さんはかつて、Jリーグのチームでブラジル人選手を獲得するエージェントをしており、その時代の人脈に助けられながら情報収集など準備を進めてきた。卒業後は、丹野さんが人材教育系、松井さんがIT系の企業に就職し、新ビジネスに向けたスキルを磨いた。
 昨年7月に前職を辞し、9月に同社を創業。松井さんもそれ続き、経営に加わった。すでに聖市内にもオフィス(Av. Liberdade, 21, conj. 1005 ケレン・ロドリゲス代表)を構え、より現地に根ざした正確な情報の収集を目指す。
 丹野、松井さんは今回、調査・営業活動のため約2週間滞在し、聖市近郊のバイオ、食品、ホテルなどに関連する各種企業や自治体を訪問。
 「技術や機材など、ブラジルのニーズに日本企業が提供できるものはまだまだあることを実感できた」と手ごたえを語るとともに、「日本の製品や技術がブラジルで信頼を勝ち取っているのは、日系の方々の貢献があったから。そういった信頼を後の世代にも継承していけるような仕事をしたい」と意欲的に話した。

 小学校教員辞めブラジルへ=小林誠人さん「教育で貢献したい」

 支援第一号となる小林さんは、今年3月まで埼玉県内の小学校に勤めていた元教員だ。
 教員として約3年を過ごし、「狭い世界で終わることなく海外で成長できないか」という思いが大きくなっていた今年1月。高校時代の後輩だった丹野さんと近況報告をする中で起業を知り、「これしかない」と一念発起した。即日ブラジル行を決意し、辞職の意思を固めたという。
 日本の小学校で培った経験を生かし、身近なものを使った体験型学習に特化した塾の開設など、教育分野での事業展開を目指す。Tryfunds社の在聖オフィスに所属する形で今年4月から聖市に滞在、公立校などの調査を行ってきた。
 「例えば紙飛行機一つとっても、折り方を変えることで飛び方は変化する。これを使って流体力学の原理を示すことができる。こういった体験型の分かりやすい教授法が整えられているのは一部の私立校のみ。自分の力を発揮できる場所だと感じた」と印象を語った。
 すでに、ドン・ペドロ二世公園内パラシオ・ダス・インドゥストリアスの中に設置されたカタベント(Catavento)の職員に対し、体験型学習の教授法指導を行うプロジェクトに向けた準備が始まるなど、積極的な活動を行っている。
 「教育は全ての社会活動の根底。そのサービスを充実させることで、ブラジル社会の発展に少しでも寄与したい」と今後の目標を力強く語った。

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