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デカセギ子弟らがラジオ放送開始!=日本語で発信「日本、世界に」=自身の存在知らせる場に

ニッケイ新聞 2013年6月1日

 人生の大半を日本で過ごし、両親の帰国などに伴って帰伯したいわゆる〃デカセギ子弟世代〃らによるインターネットラジオ番組『Japacomラジオ』が、明日2日から始まる。インターネット上の動画共有サービス「Ustream」で、日本語で情報発信を行う新たな取り組みだ。発起人で、3〜15歳まで岡山県で過ごしたアリーネ・ソウザさん(24、三世)は「ブラジルに私たちのような若者がいて、こんなことができるということを、日本に、世界に伝える第一歩になれば」と意気込みを語った。

 中心メンバーが集まるきっかけとなったのは、フェイスブック上に立ち上げられた『Japanese Comunications』というコミュニティページだ。
 設立から約1年半で、デカセギ子弟を中心に、日本人留学生や日本語を勉強するブラジル人など1千人以上が登録。これまでに複数回、オフ会(ネット上で知り合った者同士が、実際に会って交流を行うこと)も開かれている。
 設立人の1人で、今回の番組立ち上げにも携わる本間サチエさん(20、二世)は「自分たちのような若者が、日本語を使って交流することが目的」と説明する。
 同ページを通じたやりとりの中で、アリーネさんが本間さんに今回の話をもちかけ、賛同した数人のメンバーが加わり4月末頃から準備が進められてきた。
 放送される内容は、同ページに寄せられた情報(求人、イベント告知、アンケート)の紹介、日本の国内ニュース、ブラジル国内の注目情報など。各回担当者による独自企画も盛り込むという。
 メンバーの山路リチャードさん(23、三世)は「日本に関わりのある人たち同士で、何か一つのことに取り組むということに魅力を感じる」とやる気満々。
 中学3年で帰伯し、現在サンパウロ市内の大学に通う金子ミシェリさん(19、三世)も「この活動は日本語を使う貴重な機会。楽しみながら頑張りたい」と笑顔で話した。
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 初回の放送は6月2日午後6時半〜8時。週1回のペースでの放送を予定している。視聴方法は放送時間帯にURL(http://www.ustream.tv/channel/japacomladio)にアクセスする。

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