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ニッケイ新聞 2013年6月15日

 今回サンパウロ市で行われた移民能公演。4流派が合同で舞台を作るというユニークな試みだった。非日系がギターを弾いたりポ語で狂言をしたりと面白かったが、主催者も認めるように古典芸能にとっては〃邪道〃。しかし歴史を振り返ると、明治期にはすでに欧米人による能研究が始まっており、今では能の資格を取得する外国人も誕生しているほか、海外の関心の高まりを受け、食事をしながらレストランの個室で能を鑑賞し、外国人客を接待できるサービスもスタートしている。今回の公演のような常識を破る試みが、新たな能の〃市場開拓〃へと繋がることに期待したい。
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 例年より少々早く「移民の日・特集号」を15日付けで発行した。食、映画、コンフェデ杯、ブラジルの移民問題など多彩な紙面をつくることができた。「ん? 着いてないぞ」と思った読者の方は、トランスフォーリャの配送地区にお住まいのはず。移民の日である18日の火曜日には届くので、今しばらくのお待ちを。
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 ついに本日4時から幕を開けるコンフェデ杯。13日付けフォーリャ紙の付録『folha na COPA』では、参加8チームのメンバーやスタジアム情報が記載されているが、日本代表チームの予想陣形を見ると違和感が。中盤でしか起用されたことがない10番・香川選手が最前列に記載され、エースの本田選手も代表チームではほぼ経験のない左サイドに。チーム得点王の岡崎選手は先発にも入れず。日本代表の試合はチェックされていないのだなとちょっとがっかり。下馬評を覆す活躍を期待!

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