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ブラジルラジオ体操連盟35周年=第31回大会には850人参加=日本から長野夫妻慶祝に

ニッケイ新聞 2013年6月22日

 ブラジルラジオ体操連盟(木下ジョルジ会長)の創立35周年記念式典が15日午前にサンパウロ市議会で開催され、翌16日午前にはイビラプエラ公園マルキーゼでは、それに加えて移民105周年を記念した第31回大会が盛大に行われた。38支部から約850人が参加して大会を盛り上げ、日本からはNHKテレビ・ラジオの体操指導者を長年続けてきた長野信一さん(66、東京)とその妻しのぶさんも10年前、25周年以来の二度目の来伯で慶祝した。

 16日の大会で野村アウレリオ市議は「毎朝6時、赤い線の入ったユニフォームがサンパウロに元気をもたらし、平和の心を湧かせる」と挨拶し、羽藤ジョージ州議も「この体操は高齢化社会を迎える当地にとっても重要」と讃えた。
 同連盟役員に市議会の感謝状が渡された。その一人、非日系のソニア・ジビ副会長(66)は「16年前に夫が脳溢血になり、そのリハビリとして身体に無理がない体操を探していた時に、ラジオ体操に出会って、それ以来ずっと続けている。とても体の調子がいい」と嬉しそうに語った。現在レプブリカ公園支部だがセントロの各支部の創立にも関わっている。
 奥ソロのプレジデンテ・ベンセスラウから参加した浜田満栄さん(みちえ、85、二世)は「連盟に加盟したのは16年前だが、私たちが独自に始めたのは82年。実はリベルダーデの次に古いんですよ」という。後継者で、6年前からやっている小山富士江(こやま、62、二世)と共に参加した。
 サンパウロ市ヴィラカロン区で85年に始まった時からのメンバーだという仲本千代さん(78、沖縄)は、「亡くなった仲間繁(しげる)さんがリベルダーデで習ってきて、カロンでみんなに教えた」との歴史を振り返り、新垣トミさん(77、沖縄)も「最初は家の中で5、6人、その後広場でやるようになった」と付け加えた。
 8年間続けているというヴィラ・プルデンテ区から参加した天願やすえさん(73、沖縄)は「友達が増えた。毎朝顔を会わすのが楽しみ。いまじゃ、顔を見ないと寂しい」と笑った。
 非日系人が2割ほどを占め、皆が輪になって炭坑節を踊る姿を見なら、小野祥子副会長は「朝から『月が出た、出た』なんですけどね」と頭をかき「でも皆さん知っているからこれいいんです」と笑いながら説明した。
 長野さんは「ブラジルのラジオ体操連盟はとても一生懸命にやっていると日本の方でも評判です」と高く評価し、「体操をやれば健康になって、仲間も増えて、孤独にならない。一人でも多く参加を」と勧めた。
 前日の式典記念には300人以上が駆けつけ、長野さんや各支部代表に、市議会の感謝状や連盟の記念メダルが渡された。

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