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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2013年11月6日

 もし順番が逆だったら…と背筋が寒くなった。ここ2週間の石油資源を巡る動きはどこかハラハラさせられた。現実にはリブラ油田入札、OGX会社更生法適用、ガソリン値上げ許可という順番で起きたが、まず間違いなく大統領の入念な配慮でそう順番づけられたのだろう▼万が一、逆の順番だったらと想像した。ガソリン値上げのインフレへの影響は大きい。政府が定めたインフレ上限に収まっていたのは、その値上げが抑えられていたからだ。もし値上げが最初に起きていたら、その後の展開は暗い経済見通しを基調に否定的に見られたはずだ▼値上げの後にOGX会社更生法適用なら、「ブラジルの資源バブル崩壊の象徴」という欧米メディアの報道の信憑性が高まった。国内の有名エコノミストは「あくまでバチスタ特有の経営手法の結果」と個人のせいにして経済全体の悪評につなげないよう苦心していたが、それもムダになっていただろう▼逆の順なら外国の投資家から「資源バブル崩壊」とみられ、ペトロブラスの株価暴落の危機もありえ、リブラ油田入札に応じる会社は出なかったかも…。最初に入札成功という朗報があったからこそ、後の否定的ニュースが打ち消され大きな混乱がないまま現在に至ったのでは▼だがガソリン値上げにより、今後インフレは政府目標上限を超える。それを打ち消す良い数字をどこかで出さないと経済見通しはいずれ悪化する。さてジウマの次の手は何か▼一国のインフレ率をペトロブラス一社で左右するだけでも大したものだが、外国からみた〃資源大国〃のイメージも支えている。この会社に何か起きたら国全体が大変なことになると痛感した。(深)

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