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ブラジル陸軍、日系少将2人誕生=二世の松田、池田両氏=4月、首都で正式就任へ

ニッケイ新聞 2014年3月8日
松田ルイ・ユタカ氏

松田ルイ・ユタカ氏

ブラジル陸軍の先月26日の発表によれば、日系人が2人、陸軍少将に昇格した。23万5000人のなかからの同時昇格は、日系社会にとって大きな快挙といえそうだ。将官級役職は過去、小原彰元少将、カワツ・パウロ元中将がいた他、オカムラ・アンジェロ少将(現役)がいる。

松田ユタカ大佐(二世、53)は、サンパウロ市で生まれ育った。現在、陸軍参謀総長の秘書。81年に、アグーリャス・ネグラス大学校(AMAN)に入学し、84年に騎兵士官候補生となった。

AMAN以外に、密林活動や空中機動などの特別活動の課程も修了。さらに、リオデジャネイロ連邦大学で国際学の修士号も取得した。

上級将校として第14機械化騎兵連隊(サンミゲル)で陸軍司令官官房を務め、国外では、国連グアテマラ和平検証ミッション(MINUGUA)における構成員だったほか、ブラジル陸軍軍事委員会(米国ワシントン)の主任などの任務を果たした。

池田リュウゾウ氏

池田リュウゾウ氏

池田リュウゾウ大佐(二世、53)は、サンパウロ州バウルー市で生まれ育った。07年に大佐に昇級し、現職はブラジリア軍部施設長官。ペルーとエクアドル間の紛争地域に敷設された地雷除去支援任務においては、指導者の立場で携わった。

79年任用試験を経て80年にAMANに入学し、83年に工兵士官候補生となった。能力向上のために複数の課程を修了したほか、09年には、エスコーラ・スペリール・デ・ゲーハ(戦闘能力向上のための上級学校)で、研修生として経験を積んだ。

軍人として経歴を積むようになってからは、士官学校で指導者を務めたほか、第10機械化騎兵中隊(ペルナンブコ)、ハイチでの機械化和平部第などを指揮し、これまでに、工兵教導大隊、第2建設工兵大隊、第2戦闘工兵大隊、第7軍管区、第7師団、建設監督局等の軍事機関に従事した。

4月にブラジリアで行われる昇格式で軍刀が渡され、その後正式に任務に就く。

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