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救済会会長に吉安園子さん=「協力しあい使命を果たす」=地域福祉講習会を更に強化

ニッケイ新聞 2014年3月22日
吉安新会長

吉安新会長

社会福祉法人救済会「憩の園」第62回総会が15日、文協ビル5階のエスペランサ婦人会本部で開かれ、約30人が出席し、役員改選では新会長に吉安園子さん(85、二世)が選ばれた。

吉安さんはクリチーバ大学社会福祉科を卒業、58年に救済会に入った生き字引だ。故渡辺マルガリーダ初代会長の右腕となり、事務局長として2003年まで活躍。05年からは理事として救済会を支えてきた。

吉安会長は就任挨拶で、「高齢者福祉に対する団体の使命を果たす必要があると思った」と語り、「大変な仕事だが、役員の方達や宮崎カリタス修道女会を信頼している。皆が協力し合えば使命を果たすことが出来る」と抱負を語った。

憩の園でお年寄りと共に生活をするシスター達の考えを一番知っているのは吉安さん―との共通認識が理事会にあり、それが今回の就任を後押ししたよう。「長い時間の中で会も変化していくが初心を疎かにしてはいけない」と吉安会長は考えており、「老人問題は施設だけでは解決できない」と地域との連携の必要性を訴え、2000年から行っている地域福祉講習会を更に強化して、「100歳まで現役で過ごせる社会のモデルケースを作りたい」と意気込んでいる。

一方、8年間会長を務めた吉岡黎明さんは協力者への感謝と新役員の成功を祈りながらも、「施設の将来のためには家賃などによる収入が必要」と高まる人件費と介護費について対策の必要性を説いた。園田昭憲県連会長、木多喜八郎文協会長、森博熟連管理理事、辺原よし子熟連援護理事らも来賓し祝辞を述べた。

昨年の収入は516万6110レアル、支出は439万8751レ。今年度予算502万5千レアルが審議、承認された。入居者状況報告、昨年度事業報告も行われた。

新理事会および常任理事は次の通り(敬称略)

会長=吉安園子、第1副会長=相田祐弘、同第2=上島中田悦子、専任理事=本田泉、第1会計=小川英輔、同第2=ウブカタ・マリオ・マコ ト、第1書記=片岡研二カルロス、同第2=畑中初美、常任理事=秋村キヨシ・アデマール、岩本卓ジェロニモ、秋村寿治、高田ミオシ・ネルソン、藤井常孝オズワルド。

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