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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2014年3月29日

 移民の昔話を聞いていると、騙された話をよく聞く。金を持ち逃げされた、使用人に訴えられた、信用してサインしたら土地を取られた―など。「ブラジル人だったらまだいい。日本人にやられるんだから落ち込むよねえ…」という言葉もよく聞く。開拓でガムシャラだった時代、同胞で騙し騙されも多かったようだ▼最近こんな話を聞いて耳を疑った。この時期、駐在員が帰国するのでガレッジセールがよく催される。個人の家で不要品を売買するわけだ。日本製も多く、限られたネットワークのなかだが、利用している人も多いようだ▼知人がパン焼き器を購入した。他のものも買い両手がふさがっていたのか、その場に商品がなかったのか、後日取りに行くことに。電話すると「家にいないのでポルテイロに預けておく。お金も渡してほしい」という。お金を渡すのは不安だったが、帰国間際で忙しいのかと、言う通りにした。メールでお金を受け取ったのか確認したが連絡がない。訝りながら、パンを焼こうと蓋を開けると、中は真っ黒コゲで、釜もない▼電話するとヨーロッパの空港におり、「帰国後にお金を振込みます」とのことだが、入金はまだないという。夫は立派な企業に勤めているのだろう。聞けば、子供同士が同じ幼稚園に通っていたとか。泣き寝入りする人ばかりではない。どういう展開になるか、想像力がないのだろうか。値段は30レアルと聞き驚いた。移住時代の食うに食われずではない。ブラジルにいると日本人から後ろ足で砂を引っかけられることがときおりあるが…。「日本人だったら普通はー」というのはもう通用しない時代か。(剛)

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