ホーム | 日系社会ニュース | 古武道選手権大会=百人が腕と人格磨く=優勝者はメキシコで普及

古武道選手権大会=百人が腕と人格磨く=優勝者はメキシコで普及

ニッケイ新聞 2014年4月18日

 二天古武道研究所(岸川ジョージ所長)が主催する『第12回全ブラジル古武道個人選手権大会』が、5日にサンパウロ市の北海道協会で開催され、全伯から約100人の選手が参加した。
同研究所は日本古来の武士の伝統普及を目的に、宮本武蔵が開いた剣術の流派「二天一流」などの免許を持つ岸川代表によって、93年に創立された。実践者は現在約千人。
岸川代表は「大会は、侍に欠かせない勇気が試される唯一の時間。競技自体は重要ではなく、個人としての成長や教育が目的だ」と挨拶。選手らは剣術、居合術、柔術、十手、鎖鎌などのカテゴリー別に試合に臨んだ。
剣術部門の優勝者、ジウベルト・ビエイラさん(32)は、武道をはじめて10年。最初は同研究所の経理として入所したが、以後、剣術に魅せられて稽古を続けているという。
すでに最高階級を制覇していたため、今回新たな挑戦として3対1の試合に臨み、見事に勝った。「二天を知り実践し始めて、物事の考え方や作法が変わり、他者への思いやりや配慮ができるようになった」と自身の変化を語った。
大会総合優勝者のヴィレラ・レナン・マサオさん(30、四世)には、メキシコ行きチケットが副賞として贈られ、ラ米地域での普及をめざし、8月にワークショップ講師を務めることになっている。

image_print