ホーム | 日系社会ニュース | 沖縄県人会=ゆいまーる精神、若者にも=カンパ芸能祭に1千人超
琉球民謡保存会・ニーセーターの演奏
琉球民謡保存会・ニーセーターの演奏

沖縄県人会=ゆいまーる精神、若者にも=カンパ芸能祭に1千人超

 沖縄県人会(田場ジョルジ会長)主催の『資金カンパ・芸能祭』が20日、同県人会館であった。沖縄伝統芸能の全てが一度に見られることもあり約1千人の来場者が詰め掛けた。田場会長は「皆さんのおかげで、財政難に解決の目処が立ちました。島人の心の温かさを感じます」と感謝を述べた。
 行政指導により、エレベーター設置を含む改修工事を行ったため、財政難に陥っていた。去年から資金カンパイベントを開き、改善を図っていたが、今回の芸能祭で資金繰りに一旦の目処が立ったようだ。
 午後1時、各流派の師範たちによる合同演奏で幕を開けた同祭は、「若い世代に発表の場を設けてあげたい」という意図もあり、出演者は若者が中心だ。
 玉城流小太郎会大嶺初枝琉舞道場から琉舞舞踊を披露した宮城マリアーナちゃん(8、三世)は「楽しかった」と笑顔。同じく参加した比嘉なみえさん(17、三世)も「舞台に立つたびに新しい発見があります」と話した。
 吉村安子さん(76、沖縄、美里村)は「芸能だけでなく、助け合いの心も若い世代に継承されている」と喜んだ。
 同祭開催に当たって、協賛企業の獲得や共演者集めに奔走した具志堅シゲ子大会実行委員長は「イラヨイ月夜浜」や「鼓囃子」など自身も舞台に立って、祭りを盛り上げた。
 立ち見が出るほど盛況な会場の様子に「沖縄県人には、ゆいまーる精神(お互い様の気持ち)が残っているから、沢山の人が来てくれると信じていました」と感動している様子だった。

image_print