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南米市場の着陸棚の役割=進出企業から注目浴びる=実は地政学的に優位な立地=パラグァイ=坂本邦雄

第46回メルコスル首脳会議で記念撮影する各国大統領《ヴェネズエラの首都カラカス、7月29日(Foto: Roberto Stuckert Filho/PR)》

第46回メルコスル首脳会議で記念撮影する各国大統領《ヴェネズエラの首都カラカス、7月29日(Foto: Roberto Stuckert Filho/PR)》

 南米の中心に位置し北はボリビア、東はブラジル、そして南西はアルゼンチンに囲まれて海を持たないパラグァイは、一見、内陸国の宿命的なデメリットを運命付けられている様に見られ勝ちである。
 しかし見方によっては、地政学的にその立地条件の比較優位性は、他の地域諸国に優る事から、EU・ヨーロッパ共同体等はパラグァイを進出企業のランディング・プラットフォーム(着陸棚)として有望視している。
 つまり南米の心臓部パラグァイを、南米各国の市場開発の拠点に見立てた話である。
 これは、2千に及ぶ欧州連合商工会議所・EUROCHAMBRESが、未だに遅々として進展がないEUとメルコスールの貿易協定の有無にかからず、小国ながらブラジルやアルゼンチンとは戦略的に良い関係にあるパラグァイと、単独で通商条約の協議を進めるべく提案するものである。
 なお、地理的にも航空路が発達した現代においては、パラグァイは産業物産の集散地として、近い将来、それに対応した空港設備の拡大近代化が兼ねてより計画されている。
 企業投資の進出に特に魅力なのは、パラグァイ現政府の優遇税制や関連保証制度が挙げられる。 要はパラグァイが地域全体及びメルコスール・ブロック内での発展基地としての必須条件を適宜にかつ早急に整えるべき事に懸かっている。
 来る10月には、「メルコスールがダメならパラグァイか?」として、ヨーロッパ企業のパラグァイへの誘致促進会議が開催される予定であるが、外国企業の天国でクリーンエネルギーの国でもあるパラグァイが遠からず「経済離陸」を果たす日を早々に見たいものである。
 
評価される財政黒字

 このように最近は変わった視点角度から視られているパラグアイだが、一方J・P・モルガン国際金融サービス会社は我が国の財政収支の健全性を最近のリポートで評価している。
 これは2014年度上半期の国家財政は前2013年度同期の0・2%(GDP6千9百万ドル)の赤字に対し僅か乍ら0・4%(GDP1億6千万ドル)の黒字転換を確実に示したと云うものである。
 なお、この悦ばしい結果の構成要因は大豆総生産等の増加(12・3%)に加えて国庫出費の適度な増加はあったが無駄な資本散財の抑制が総合的に益したものだとした。
 そして、モルガン・リポートはパ国の2013年度財政赤字は、GDP5億3700万ドルの1・9%相当で、2012年度の1・8%(GDP4億6500万ドル)を多少上回った一方、2014年度国家総予算はGDP2・7%相当の赤字増幅限度を目指していると解析する。
 これに伴う好ましい本年度上半期の財政結果は、「財政責任法」に依る政府の2015年度初期に於ける赤字上限を1・5%に定める方針にマッチするもので、今期国家総予算執行上の良い指針となる。
 この様な情勢下に於いて、2014会計年度の国家財政赤字はGDP(4億9千8百万ドル)の1・5%相当に抑えられ、来2015年度も同様のレベルが保たれる事が期待される。

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