ホーム | コラム | 大耳小耳 | 大耳小耳

大耳小耳

 日本在住者はこの衆院選で、立候補者が発表される12月2日の「公示」から、投票日の14日までの間、候補者を選ぶ時間がある。でも、在外選挙では公示翌日の3日からが投票開始。事実上、「選ぶ権利」が与えられていないに等しい。外務省は「インターネットで情報を得てください」というが、当地の在外有権者のどれだけがコンピューターを利用できるのだろうか、はなはなだ疑問という声も。在外公館の投票会場に、立候補者名簿ぐらい張り出されているだろうが、名前だけ分かったところで…。
     ◎
 男性に比べ、女性の方が長生きであるということは広く知られている。先日の百歳以上表彰を受けた37人を見ても、女性が25人、男性8人とその傾向がはっきりと出ていた(4人は個人情報非公表のため性別不明)。「男は外で働くもの」という考えの強い日本人は、男女の平均寿命差が約7歳も異なり、実は世界的に見ても珍しい性差といわれる。一方、女性の社会進出が進む北欧では、年々男性の平均寿命が伸び、平均寿命における性差が縮まっているという。これは、女性が活躍すると男性が長生きするのか、それとも、社会でストレスを抱える分だけ女性の寿命が短くなるのか?
     ◎
 農水省が行なう「日本食海外普及功労者表彰」で、サンパウロ市の有名日本食店「藍染」の小池信シェフが、ブラジル初の受賞者となった。日本産食品の輸出拡大を目的に、日本食の海外普及に貢献する邦人・外国人を表彰する事業で、今年で8回目。ほかにも英国、米国、スリランカ、ベルギーから4人が選ばれた。小池シェフは在伯20年、4年前から文協和食普及委員会委員長を務め、和食技術や食材紹介に尽力している。これを機に、当地日本食レベルの向上に、日本政府のテコ入れが本格化すれば嬉しいが。

image_print