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議員割り当て金の支給困難に=特にサンパウロ州が要件を厳格化=日系議員「まず出ない」=連邦政府も大幅予算削減

 例年これから県連日本祭りを始め、様々な日系イベントが目白押しだ。しかしながら日系議員らによると、様々な団体がイベントの予算に組み込んでいる議員割り当て金(Emenda Parlamentar)は、今年は支給されない可能性が高いという。主因はブラジルの経済状態の悪化と、それに伴う大幅な予算削減。日系議員らは口をそろえて、「祭りなどの文化イベントが助成を受けるのは、今年はかなり難しい」と否定的な見方を示している。

 「連邦政府も州政府からも、まず出ないだろう」と断言するのは、安部順二元連邦下議の補佐官・宮原ジョージ氏だ。「あちこちから情報を集めているが、連邦政府は緊縮財政を徹底しているし、サンパウロ州政府も巨額な水不足対策費に追われている。基本的に議員割り当て金は、今年はフェスタやイベントの類には充てない方針のようだ」との見解を述べた。
 西本エリオサンパウロ州議も「連邦政府の財政調整(Reajuste Fiscal)で議員の予算がカットされたので、支給は難しい」と難色を示す。
 ニュースサイトG1の報道(5月22日付け)によると、政府は「持続可能な成長に必要不可欠な決断」とし、2015年の予算を700億レアル分凍結した。今年度の削減額は史上最高で、昨年と比較しても約260億レ上回った。うち214億レは議員割り当て金だ。「予算が半減した」とこぼす議員もいるように、状況は厳しい。
 また、割り当て金の支給要件を厳格化しようとの動きもある。西本氏によれば、州議の割り当て金の支給対象を、イベント開催市に限定するとの大統領令が出されている。これが連邦議会でも承認されれば、8月からは正式に議員割り当て金は市に申請しなくてはならなくなる。
 西本氏は「まだ見直される可能性はあるが、発効すれば今よりお金を貰う審査が難しくなる可能性がある」とみている。
 実は連邦政府は2011年のジウマ大統領就任以来、一足先に同様の措置を取っていた。つまり割り当て金は市に対してしか支給されず、対象となる事業も道路の舗装や洪水対策など、より生活水準の改善に関わるものが優先されている。
 安部元下議は「ここ数年、連邦政府からイベント類にはほとんど出ていない。州の方もぼちぼち少なくなっていくだろう。県連日本祭りにも出ないと思う」と話した。


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 州政府も連邦政府同様、議員割り当て金を、市を通して各団体に交付するシステムをとろうとしている。安部順二元連邦下議によればこうした措置の理由は、予算削減はもちろんだが、受給団体の不正にもあるとのこと。同氏は「日系団体が汚職をした話は聞いたことないが、一般の団体の中には会計報告がいい加減だったり、おかしいところもある」とも。受給団体と連絡が取りやすい地元の市を通すことで、指導や管理の徹底を図るということらしい。透明な資金繰りを行ってきた日系団体には、とんだとばっちりか。

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