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ビジネスコラム=PwCブラジル=税務上の義務化及びSPEDに関して=矢野クラウジオ(タックス・ディレクター)

SPEDのサイト

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 ブラジルで企業展開を図るには、高い税負担や非常に複雑な税務システムのほか、売上高、利益および課税基準等についての税務関連情報を税務当局に申告するための様々な課題に日々直面します。
 税務当局(連邦、州、市町村)は、この収集された情報を元に企業等を監視し、適切に税金の支払いが行われているか否かを常に確認しています。納税者が税務当局と規制当局へ送信する情報システムの近代化を図るため、2007年にSPED(電子帳簿公共システム)が設置されました。
 SPEDは、デジタル証明書を使用し、電子文書署名を通じて、デジタル形式で法的有効性を確証します。
 SPEDは、主要な3つの大規模プロジェクト導入を皮切りに開始されました。
1)デジタル会計帳簿(企業バランスシートの年次提出)
2)デジタル税務帳簿(連邦税に関する情報)
3)電子課税の伝票が挙げられます。
 また、2016年には、SPEDに関する以下の2つの大規模プロジェクト(ブロックKとe-social)が導入される予定です。
 A)ブロックKは、2016年1月から完全に義務付けられることが予想されています。このブロックKスキームでは、工場及び諸々の産業施設(例えば、卸売輸入業者に転売)についての詳細な情報および、生産や産業施設の在庫に関する詳細な情報を提供しなければなりません。
 第三者又は工場自体での製造工程における通常の損失及び、製造されたすべての製品の標準特定の消費量の詳細について報告しなければなりません。ブロックKについての一番の懸念は、情報提出の遅延による罰金(R$1500/月)や情報不足又は不正確な在庫残高に対するに不正確な情報提供に課せられる罰金(全額の3%)及び税務当局からの疑問に関する質問等を受けることがあるということです。
 B)e-socialスキームでは、企業のビジネスに関わる人事情報の詳細、例えば企業とは契約を交わしていない一時的な派遣、偶発的な業務上の事故や疾病、更には企業のサービス提供もしくは受領状況についての情報を報告する必要があります。2014年度の売上高が7800万レアル以上の企業は、2016年9月からe-socialを毎月提出する義務があり、それ未満の企業は2017年1月以降に義務化となります。また、e-socialに関して掛かる罰金は、ブロックKに適用するものと同一です。

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