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収入の半分近くを国債の利払いに浪費する国が、まずすべきことは何か

2014年の政府支出。左側の黄色い部分45・11%「juros e amortizações da dívida pública」を直訳すると「債務の利息および償却費」だが、要するに「国債の利息」を意味すると掲載元サイト(www.auditoriacidada.org.br)にある

2014年の政府支出。左側の黄色い部分45・11%「juros e amortizações da dívida pública」を直訳すると「債務の利息および償却費」だが、要するに「国債の利息」を意味すると掲載元サイト(www.auditoriacidada.org.br)にある

 借金の利払いのために収入の半分を使っている一般家庭があれば「借金しすぎ」と判断されるが、実はブラジル政府もそれに近い状態だ。我々が国に払っている高い税金の半分近くが、国債の利払いに浪費される。本来なら税金は教育、医療、インフラ整備などの公共投資に回されて国の富を豊かにすることで国民に還元されるはず…▼この公債問題の専門家マリア・ファトレリ氏は『カルタ・カピタル』誌サイト6月9日付記事の中でこう告発をする。国の借金を賄う国債を発行するのは中央銀行。国債を買う権利があるのは12金融機関のみでシティバンク、イタウ、HSBCなどの国際金融機関。なぜ国際的銀行が多いかといえば、世界でブラジルほど金利が高い国はないからだ▼今の基本金利は14・25%。国債はそれ以上の利子で売りに出されるから、20%近い場合も。その利払いに税金が使われる構図だ。国民から広く集めた税金が国債を通して国際金融機関に吸い上げられるシステム―とファトレリ氏は告発する▼「途上国から収奪」という意味で、国債は資本主義の時代の「新植民地主義の手法」だと批判する活動家まで。ブラジルが国債を大量発行するキッカケは軍政時代に米国から強要されたからとの指摘も。そんな国債を格付けするのが米3大格付け会社だ▼ジウマ政権の最大課題の財政調整は、いかにこの借金を払うために国内向け投資を削るかが焦点だ。財政調整が遅れると、ケツを叩くように格下げがやってくる。ブラジルが最優先すべきは、借金払いを終えて財政再建することだ。大統領罷免のドタバタ以前に、そんなまっとうな〃夢〃を語る政治家が出ないものか。(深)

詳細を知りたい人はこのページへ(http://www.auditoriacidada.org.br/e-por-direitos-auditoria-da-divida-ja-confira-o-grafico-do-orcamento-de-2012/

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