ホーム | 日系社会ニュース | 百歳表彰=サンパウロ市伝達式に本人13人=家族ら50人が長寿祝福
中前総領事から表彰を受ける受賞者
中前総領事から表彰を受ける受賞者

百歳表彰=サンパウロ市伝達式に本人13人=家族ら50人が長寿祝福

 在聖日本国総領事館(中前隆博総領事)は27日、総領事公邸で『平成27年度百歳以上高齢者表彰伝達式』を行った。来年の3月31日までに100歳以上となる32人が対象となった。表彰式には本人13と代理19の計32人が出席し、安倍晋三内閣総理大臣からの祝状及び記念品を受け取った。日系3団体代表とブラジル熟年クラブ連合会の五十嵐司会長も来賓として訪れ、家族や親族ら約40人と共に長寿を祝った。
 中前総領事は「100歳を迎えられるということは、御本人の日頃のお心がけは元より、御家族の心配りが無ければできないこと。ますます御健康でお幸せな毎日を」と賛辞を述べ、援協の菊地義治会長が「日本、ブラジル、日系社会の繁栄を祈念して百歳万歳!」の発声で乾杯の音頭をとった。
 夫と共に1936年に渡伯した新城敏さん(102、沖縄)は、ジュキア線アナジアスに土地を買って5年間、バナナを栽培した。その後、サンパウロ州サント・アンドレーに移って野菜作りに励んだという。男7人、女3人と子宝にも恵まれた。長生きの秘訣を尋ねると、「野菜を食べるのが大事」と快活な声で答えた。
 竹のようにまっすぐな背筋で表彰状を受け取った高野正五さん(99、北海道)は、32年にモジアナ線に入り、イタリア系のカフェザールで2年働いた。その後、日雇いの棉栽培を5年ほど、そして第二次大戦中からイモや薄荷の油を取る仕事をするようになった。洗濯業、自転車の修繕屋、個人タクシーもやったという高野さんは「頭の先から足の先まで、目も耳も鼻も、あらゆる器官を使うことが大事」と長寿の秘訣を話した。

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