ホーム | 日系社会ニュース | トヨタ自動=新型プリウス投入で環境配慮=ハイブリッド技術普及を先導=政府と一体になって推進へ
大使館でお披露目となった新型プリウス
大使館でお披露目となった新型プリウス

トヨタ自動=新型プリウス投入で環境配慮=ハイブリッド技術普及を先導=政府と一体になって推進へ

 新型エティオス投入や先月行われた中南米初のエンジン製造拠点であるポルトフェリス工場の開所式をしたばかりのトヨタ自動車。それにひき続き、環境に優しい技術として知られるハイブリッド技術の筆頭格『4代目新型プリウス』を今月6、7日両日、首都ブラジリアの日本国大使館や連邦区内のホテルで発表、「持続可能な社会の実現に向けて、ブラジルの自動車産業の未来を牽引してゆく」との強い姿勢を見せた。

スティーブ最高経営責任者とミゲル・フォネスカ副社長

スティーブ最高経営責任者とミゲル・フォネスカ副社長


 ハイブリッド車とはガソリン・エンジンと電気モーターの二つの動力源をもつ自動車の総称で、走行速度によって効率的な方に切り替えることが可能となる最新技術だ。ガソリン消費が節約されて環境に優しいだけではなく、静かなエンジン音でストレスなく運転を楽しめることがプリウスの魅力だ。
 4代目では注目を集めるデザインや、最新のプラットフォーム導入による車体強度の強化や低重心化により、空気抵抗やノイズが低減され、より快適で静かな走行が能になったという。
 発表会前日には日本国大使館で『ハイブリッド技術普及イベント』が開催され、マルガレッテ・マリア・ガンディニ商工開発省参事官ら連邦政府関係者やメディア関係者で会場が一杯となった。
 梅田邦夫大使は挨拶で、97年に初代プリウスが販売開始され、他社が追従して技術革新が起き、ハイブリッド市場が成熟した日本を事例として、「持続可能な社会の実現に向けたトヨタの先駆的な革新に感謝したい」とブラジルでの活躍に期待を寄せた。
 ラ米を統括するスティーブ・セイント・アンジェロ最高経営責任者は「今起きているのは革命だ」と位置づけ、ハイブリッド車普及のためには「政府と企業は一体となって推し進めてゆくべきだ」として、「ブラジル自動車産業の未来のために今日からはじめよう」と力強く訴えた。
 新車発表会では「厳しい為替相場の影響で、価格設定をどうするか長時間議論が行われた」と前置きし、顧客に受け入れられる価格でなければ普及しないとの判断で、最終的に3代目プリウスとほぼ同額に据え置き、11万9千950レアルと発表され、8日販売開始となった。
 プリウスは11年にブラジルで販売開始され、累計販売台数はまだ800台程度。ブラジルトヨタの近藤剛史社長は、「日本では世代を重ねるごとに一般消費者に根付いていった。今期の売上目標は300台程度だが、ブラジルでも焦らずに世代を重ねるごとに普及させていきたい」とした。
 トヨタの働きかけにより、ハイブリッド車の輸入関税は35%から4%引き下げされ、サンパウロ市やリオ市では自動車保有税が半額返還。サンパウロ市内の通行規制も免除になったといい、「ブラジル政府の理解と協力に感謝したい。日本が経験したスピードよりも速く、ブラジルでのハイブリッド車普及に貢献していきたい」と今後の意気込みを語った。


□関連コラム□大耳小耳

 ガソリン消費を減らすハイブリッド自動車は、CO2削減に寄与して環境に優しいだけでなく、燃料費が安上がりになって財布にも優しい。購入時には少々高く思えても、数年分の燃料費を思えば結果的には元が取れそう。欧州で同社が販売する車の約50%をハイブリッド車が占めているのに対し、ラ米カリブ地域では1%未満とか。ブラジルトヨタの近藤剛史社長は「日本でも販売当初はとても高価だった。だが政府の優遇政策によってハイブリッド技術開発に拍車がかかった」として政府支援の重要性を振り返った。環境外交を重視する新政権にとっても耳寄りな話か。

image_print

こちらの記事もどうぞ