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訪日後初の単独ステージに立ったマルシアさん(撮影・望月二郎)
訪日後初の単独ステージに立ったマルシアさん(撮影・望月二郎)

マルシア熱唱、思い出の文協で=再来年の日伯ツアーで再会約束

 「また会いましょう」――。日本で歌手やタレントとして活躍しているマルシアさん(47、三世)が、訪日後初となる単独公演を先月23日文協大講堂で行い、再来年以降に計画するデビュー30周年事業での再会を誓った。
 1986年に訪日し、3年後に「ふりむけばヨコハマ」でCDデビュー。2013年の県連日本祭りなどで持ち歌を披露することはあったが、単独公演としては初めて。公演前、取材に応じたマルシアさんは、「急な話で驚いた。実現できると思わなかった。光栄に思う」と喜びを噛みしめた。
 85年、TBSの歌謡選手権で準優勝。舞台は文協大講堂だった。日本でビューへのきっかけになったが、優勝を逃し「今でも悔しい」と振り返る。今回のコンサートではそんな思いに加え、「一世のがんばりのおかげで今の私たちがある。そう改めて感じる」との思いから、「日系社会への感謝、恩返しの気持ち」を込め舞台に上がった。
 本公演先立って文協コーラス部が会場を温め、本人が登場すると大きな拍手が沸いた。デビュー曲などの持ち歌を披露し、「上を向いて歩こう」ではコーラス部や観衆が一体となって熱唱した。アンコールにも応え、初の単独公演は大成功に終わった。
 会場に訪れた明坂英博さん(86、愛媛)と伊津野清美さん(74、二世)は「日本祭りのステージも見に行った。CDも買っている」という大ファン。「とっても楽しみだった」と胸を膨らませ最後まで楽しんだ様子だった。
 マルシアさんは今年で訪日30年、3年後にはデビュー30周年も迎える。その関連事業として「再来年には日伯ツアーを実現したい」という。「ずっと日本で走り続けてきた。少し時間もできて今まで出来なかったことにも挑戦したい。日系人の多い町、ベレンやパラナにも回りたい」と胸を膨らませた。

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