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末代への継承に祈り込め=60周年祝い三社が合同祭

長蛇の列をなした玉串奉奠

長蛇の列をなした玉串奉奠

 サンパウロ州サントアマーロ市のカーザ・グランデ農村協会(土屋登会長)は先月15日、伊野神社と北原神社、高岡神社による『三社合同60周年祭』を同会館で盛大に行なった。南米神宮の逢坂和男宮司による神道式儀式で、五穀豊穣への感謝と家族の安寧を祈って、300を越える関係者が玉串奉奠に参列した。
 三社は松尾八幡宮を祀り高知県から分祀されたもので、社殿はなく祭壇を巡回して管理してきた。開催にあたり、氏子を代表して挨拶した高橋一水さんは、「60周年の節目を合同開催でき嬉しく思う。我々には日本人の血が流れている。末代まで受継ぎ、大事にしていってもらいたい」と語り、農村協会の古賀副会長も、「親睦を深めることに意義がある。豊作と皆さんの益々の健康と発展を」と願いを語った。
 その後の会食では、同会の婦人部が丹精込めて作った鯛の蒸しや姿寿しなど、高知の郷土食が振舞われた。祭壇の後ろの舞台では、カラオケやリベルダーデ文化福祉協会(ACAL)の舞踊部が優美な舞を見せ、会場を沸かせた。
 近隣の町から出身者が多く集まってきた同祭。イタチバ市から訪れたという岩野忠さん(73、新潟)は、「皆知っている人ばかり。ここの育ちではないけど、家族といるような気持ち」と語り、田村美代子さん(85、高知)も、「幸せに過ごすこができて大変有難い。家族皆の健康と幸せをお願いしました」として喜びを見せた。

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