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ピンクリボンの月に思う

 10月も3分の1を残すのみとなったが、今月は乳癌の正しい知識を広め、早期検診の促進などを目指す世界規模の啓発キャンペーン「ピンクリボン」の月だ。乳癌は女性の主要死因の一つでもあるが、早期発見されれば治癒率は90%とも言われる。近年は医学が進歩し、癌も不治の病ではなくなってきたが、その分、身近な人も癌と知って驚く例も増えた▼近所に住み、18日に乳癌で2度目の手術を受けた知り合いも一例だ。民間の教育機関の教室の長として180人以上の生徒を預かっているだけに、手術後の回復期に穴があかないよう、結婚、引越しで職場を離れた旧スタッフを一時的に呼び戻すなど、手配を整えての手術だった▼癌にかかる原因は、ストレスや食生活など様々だ。彼女の場合、避妊薬の連続使用が原因だった可能性があると聞いて、「乳癌や子宮癌は女性でありながら男性に負けない仕事をしようとする人に多い」と書いた本があった事を思い出した。スタッフ育成には時間がかかるため、妊娠や出産で仕事が中断されないよう、女性職員との契約書では避妊薬の使用を義務付けているとも聞いた事があるからだ▼息の長い仕事をするには無理は禁物だし、様々な経験がその人をより大きくすると考えれば、妊娠などを避けるより、手をかけたスタッフが戻ってこられる職場作りを優先する事も可能だ。13年かけて自前の教室も手に入れた彼女が、癌発見で何を考えたかは知らない。だが、最近の彼女は変わったという話に、苦しみや悲しみが謙遜さや柔和さをもたらす可能性についても考えた。回復と完全治癒を願い、コラム子もスタッフらと共に千羽鶴を折っている。(み)

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