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コラム 樹海

2007年2月15日付け

 昨日、二月十四日は最期の移民船「にっぽん丸」が横浜港を出航した日──ブラジルでも同船者以外に振り返ることのない日だが、同日の日本テレビの人気番組、みのもんたが司会する「午後は○○おもいっきりテレビ」の「きょうはなんの日」コーナーでは、同船の話題が十分間ほど扱われたという▼にっぽん丸のサントス着港は一九七三年三月二七日。希望に燃えた若者ら移住者二百二十人余りのうち、〇三年三月に行われた三十周年同船者会のとき、当地在住は十六家族だけだったと当時の記事にある▼笠戸丸が出航したのは四月二十八日。来年の同日、神戸でブラジル移住百周年記念式典を行う予定があるという。同地の旧移住センターを保存することがきまったとの話も聞く。ぜひとも縁の深い同センターを会場に日伯交流年に相応しいイベントを催し、雰囲気を盛り上げてほしい▼三月四日にはNHKスタジオパーク(東京都渋谷区)で行われる「歌謡ミニコンサート~歌のひな祭り~」に、〃コロニアが育てた演歌歌手〃井上祐見が出演すると連絡が入った。残念ながらテレビ放送はないらしい▼井上は八年連続でブラジルを中心に南米公演している。井上のオリジナル曲「ソウ・ジャポネーザ」は「ブラジルでしか歌わない」ので、日本ではあまり知られていないが、日系社会では好評を博し隠れたヒット曲だ。もしかして、このNHKでのコンサートは日本在住者が聴ける珍しい機会かも▼ここ数カ月、日本マスコミは国外犯処罰(代理処罰)の日系容疑者の報道で持ちきり。閑話休題、たまには楽しい話題も広めてほしい。(深)

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