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JICA草の根事業=三年の環境教育指導に一区切り=「ここからがスタート」

来社した有馬プロジェクトマネージャーら

来社した有馬プロジェクトマネージャーら

 聖州小学校教員の環境教育指導力の向上を図るため先月15~26日、公益財団法人「しまね国際センター」の有馬毅一郎理事長らが来伯した。24日に来社した一行は、カサパーバ市で環境実習や化学実験などの教育指導について報告した。
 「JICA草の根技術協力事業」により2014年8月に始まった同事業。専門家派遣は今回が最後となった。3年かけて現地に即した環境学習プログラム・教材の共同開発、専門家派遣によるモデル授業、研修員の受け入れなど行なった。
 今回は島根県立三瓶自然館の井上雅仁博士が実習指導を通じ、近隣の公園で環境観察を行った。小学校の近隣に生息する植物の葉を10秒間見せた後、同じものを探させた。
 初来伯の井上博士は、「子どもたちが興味を持つような工夫を先生方に教えた。楽しんでもらえたようで良かった」と語った。
 また島根大学教育学部の秦明徳教授は食塩水やアルミ缶、炭、野菜など身近にあるもので電池をつくる化学実験を体験させた。
 「当地の教育には実験がほぼなく、教員は実験をすることに対し予算や危険性を問題視していた。しかしこの事業を通し、実験の重要性を理解してくれた」と手応えを感じた様子だった。
 これまで事業を行なった学校では、ペットボトルの鉢植えで花や野菜が植えられるなど、少しずつ変化も目に見えてきている。
 プロジェクトリーダーでもある有馬理事長は、「学校の周りがきれいになってきている。昨日は教員からがんばりますという声も聞けた」と、今後の変化に期待した。
 また「環境教育は道徳心の向上にもつながる。教員から子ども、そして子どもから大人へ環境教育が伝わるのが理想。これからが本当のスタート」と話し、環境教育の発展とともに伯国民の国民性向上を願った。

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